おすすめ!!

皆さん、おはこんばんちは。シェヘラザードです。

今回は「緒方てい」著の『キメラ』のおすすめ紹介記事です。

2002年に1巻が発売され、当時スーパージャンプにて連載されていたファンタジー(ダークファンタジー)漫画です。

破壊と殺戮を好む悪魔の種族「キマイラ」として生まれた少女「リン」の物語ですが、どこか80年代から90年代始め風で可愛らしく繊細な絵が持ち味の漫画です。内容とのギャップはありますが、そこが本作の良いところでもあります。悪魔の種族として生まれてしまった「リン」は、自分の運命に翻弄され葛藤しつつも前を向いて戦い続けていきます。その姿は痛ましくもあり、勇ましくもあります。

『キメラ』は全16巻ですが、続編として『キメラ ファイナルクロニクル』が2巻あります。16巻+2巻での完結です。

それでは、おすすめいきます。

『キメラ』の基本データ

作者 緒方てい

ジャンル ファンタジー(ダークファンタジー)

出版社 集英社 ジャンプ・コミックス・デラックス

『キメラ』 全16巻 全120話 2002年~2007年

『キメラ ファイナルクロニクル』 全2巻  全7話 2008年

完結

『キメラ』のあらすじ

皇帝の崩御によって、カーライア帝国は王権を巡って完全に分断され戦乱が続いていた。そんな中、軍事国家ゲイヴォルグは強力な武力で戦争という名の殺戮を繰り返していた。

かつてのカーライア帝国の繁栄には、ある種族の恩恵があった。生まれながらにして戦闘能力に長け、力を発揮する際に目が炎の様に赤くなるキマイラ。しかし、あまりの強さゆえにキマイラは人々から弾圧を受けることとなる。そして「悪魔の種族」と畏怖され、見つけ次第殺されるようになってしまう。

キマイラ発見の密告を受けたゲイヴォルグ軍のジラフは、一人のキマイラの女性を殺す。しかし、そのキマイラは自分の赤ん坊を守っていただけだった。赤ん坊の無垢な笑顔を見て人間性を取り戻したジラフは、ゲイヴォルグから逃げて赤ん坊を育てることを決意する。

15年後、赤ん坊は「リン」と名付けられ心優しい少女に育っていた。しかし、リンの育った村はゲイヴォルグ軍の侵略を受けジラフを含めた村人全員が殺されてしまう。リンはキマイラの力を行使し侵略してきたゲイヴォルグ軍を殲滅するが、同時に自分がキマイラであることに気づいてしまう。

自分の力を恐れたリンは辺境の地に一人で暮らすようになる。

2年後、リンが暮らす辺境の地に初陣から命からがら逃げ延びてきた少年「タキ」が通りかかる。介抱を受けたタキは一人で暮らしているリンに、自分の故郷クレイモアに一緒に来ることを進めるがリンはそれを拒否する。そんな中、リンはゲイヴォルグ軍からタキを守る為にキマイラの力を使いタキにその正体がばれてしまう。

しかし

自分の正体がキマイラだと知っても理解し信じてくれるタキに心を打たれたリンは、二人でクレイモアを目指すこととなる。

そしてこの二人の出会いが後のカーライア帝国の運命を左右していくこととなる……

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『キメラ』のおすすめのポイント

美しく勇ましく、そして痛ましくもある主人公「リン」

『キメラ』の主人公「リン」は心優しい女性です。しかし「悪魔の種族キマイラ」として生まれてしまったことによって、戦いの中に身を投じていくことになってしまいます。

物語冒頭で自分の身を守る為とはいえ、人を殺してしまったことで自分自身が怖くなり一人で暮らすことを選びます。

本当は誰も傷つけたくないし、戦いなどしたくない普通の少女なのです。望んでいるのは人としての普通の幸せです。好きな人と結ばれ子を産み、平和で穏やかに暮らしたい少女です。

タキと出会いタキを信じたリンは、タキの故郷クレイモアに向かうこととなります。そして、タキの育った孤児院の手伝いをすることになります。リンは自分が必要とされたことが嬉しく、一生懸命に仕事をします。しかし、そこもすぐに戦火に巻き込まれることとなってしまいます。そして、悩みながらも自分の大切な人たちを守る為に剣をとることを選びます。その戦いの最中戦争をなくすための糸口を見つけたことによって、更にリンは戦い続けていくこととなります。

しかし、戦いの度にリンは思い悩みます。剣を抜くこともできなくなってしまうこともあります。

それでも、リンは前を向いて戦っていきますその姿は、美しく勇ましいものですが痛ましいものでもあります。

涙しそうなシーンでも、傷だらけになりながらも必死で戦います。

『キメラ』は、そんな主人公「リン」の姿を感じてほしい漫画です。

もう一人の少女「マチルダ」の存在

『キメラ』を語るうえでリンの他に非常に大事な登場人物がいます。「マチルダ」という少女です。リンより更に若いマチルダですが、大司教死去の際にその後任を任せられてしまいます。

そして、リンとマチルダが出会うことが本作では大きな意味をもちます。マチルダが大司教の座でリンと出会うことに意味があります。理由は・・・本作を読んでみて下さいw

キメラはリンサイド・マチルダサイドの話しが飛び飛びでストーリーが進んでいきます。当然、主人公リンに重きは置いてあります……

マチルダもリンと同じように心優しい少女です。教義に反するために笑うなと言われても、笑顔を絶やさない少女です。大司教になったのも、前の大司教がその優しさを気に入っていたからです。しかしその実は、マチルダもキマイラです。リンと同じ様に思い悩むことが多くあります

若年でしかも女性が大司教になってしまったので、それを面白く思わない人間もいます。教団も世の中と同じで荒み切っており、マチルダを汚いやり方で大司教の座から下そうとする者もいます。

しかし、顔も知らないリンとの出会いを信じて嫌なことも笑顔で頑張っていこうとします。

マチルダは「いくさ」の意味の戦いではなく、世の汚さと戦っていきます。

痛々しくも、健気に頑張るマチルダもリンと同様に感じていただきたいです

 

そして物語終盤でリンとマチルダは出会うこととなります。

鳥肌ものです。「もうここで終わっても文句いわないよ」と思った場面でした。良いシーンは他にも多くあるのですが、リンとマチルダの出会いが私の中のベストシーンです。

どこか懐かしく繊細な画風と内容のギャップ

先にキメラのジャンルはファンタジーと書きましたが、ファンタジーの中でもダークファンタジーに属する漫画です。

戦乱の世が舞台ですし、人が死んでしまうシーンも多くあります。

そんなダークファンタジーに属する漫画ですが、キメラは綺麗で女性が繊細に描いた様な画風が特徴です。どこか懐かしく80年代から90年代始めくらいの絵の印象を受けます。連載当時に私がそう思っていたのですから、今の若い人が読んだらもっと感じるでしょう。懐かしいというよりは古い絵と感じてしまうかもしれません・・・

しかし、『キメラ』はどこか懐かしく繊細な画風だから良い作品なんだと思います。

内容とのギャップが良いのです。

そしてギャップがあるからこそ、主人公リンを含め登場人物達の心境がより深く伝わってくるのだと思います。

心優しい少女が悩み苦しんでもなお戦い続ける痛ましい姿を、この上なく良く表現できている画風です。

おすすめのまとめ・あとがき

『キメラ』をおすすめするポイントは

・戦いの度に思い悩むが、常に前を向いて戦う主人公「リン」。その美しく勇ましく、そして痛ましい姿を感じてほしい漫画である。

・物語の重要人物「マチルダ」にも注目してほしい。

・画風と内容にギャップがあるがこそ、より登場人物たちの心境が深く伝わってくる漫画である。

以上です。

 

本作は非常に好きな漫画でおすすめ記事を書いたわけですが、悪いというか勿体ないなと思う所もあります。

冒頭でも書きましたが、本作は『キメラ』16巻『キメラ ファイナルクロニクル』2巻の計18巻での完結になります。

物凄く大雑把に書きますと

・『キメラ』は最後の敵を倒すところまで

・『キメラ ファイナルクロニクル』は黒幕を倒しエンディングまで

になります。

『キメラ』は最後の戦いだけで約4巻分のボリュームがあります。それに対して『キメラ ファイナルクロニクル』は黒幕を倒してエンディングまでで2巻分です。

いわゆる「大人の事情」の為なのですが、黒幕を倒すのにもっと掘り下げて時間をかけて描いてほしかったというのが本音です。むしろストーリー的には、そこが大事だったのではと思ってしまいます。

エンディングも良かった為に、そこだけが悔やまれてしまう漫画です。

おもしろい漫画なだけに、勿体ないの一言です。

 

おすすめ記事なのに最後にあまり書きたくない批判的なことを書いてしまいましたが、あえて書くことが大事だと思い書きました。

それでもおすすめしたい気持ちは変わらずに記事にしました。おもしろくて好きな漫画であることに変わりはないんです。

以上です。ありがとうございました。

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